このところ、エスペラントに関する歴史的な理解を欠いた発言が、あちこちで散見されるようになりました。 エスペラント語は、支配的な言語を一方的に押し付ける「言語帝国主義」に対し、一貫として批判の姿勢を維持してきました。 例えば、山形県出身の僧侶・言語学者である斎藤秀一(1908〜40年)は、エスペラント運動やローマ字教育の先駆者の一人ですが、特高に苛烈な弾圧を受けて夭折を余儀なくされています。 この斎藤秀一に取材し、自身もエスペラント運動に深く関わった向井豊昭の小説および関連解説を、特別に無料公開します。
幻視社第七号の抜粋(PDF)
本編は『ここにも』(私家版、1976年)に掲載され、採録と解説は「幻視者」7号(2013年、紙媒体は品切れ、電子版は販売中)。 お気に召したら、「幻視社」7号も購入支援下さい。 向井が小説でエスペラントを扱う時、それは必ずしも手放しの礼賛ではなく、エスペラント運動に参加した当事者だからこそなしえる内部批判をも含むものです。 そうした経緯を含めて、エスペラント語とエスペラント運動が、歴史的にどういう文脈に置かれてきたのかを、改めてご確認いただければ幸いに存じます。 また、向井豊昭アーカイブ内での関連原稿を、以下にご紹介します。
「<書評>裏側の人たちの裏はどこに? ―「反体制エスペラント運動史」を読んで―」 エスペラント誌「La
Movado」より向井豊昭関連記事 「北海道ローマ字研究会」掲載書簡 「用意、ドン!」
岡和田晃
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